アニメとゲーム好きなテキトーなブログ

なかなか継続できないけど頑張る

月がきれい、よきアニメだった。

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月がきれい

月がきれいを見た。

アニメで恋愛ものを見るのは僕は三か月ぶりだった。前作はドメスティックな彼女だったが中学生の恋愛ものは少し珍しい気がした。

月がきれい、はもはや知らない人はいないだろうが、夏目漱石が英語のI love youを月がきれいですね、と訳したことから起因している。どんな恋愛観を持ったらそんなロマンチックな訳をすることができるのだろう。

このアニメは雰囲気は秒速五センチメートルに似ていると思う。場面は必要最小限の音楽、必要最低限の言葉、妙にポエミーな名言となっていて僕の心を震わせた。

太宰は言った、人は人に影響を与えることもできず、また、人から影響を受けることもできない。

この言葉は主人公の小太郎が唯一「嘘だ」と言った言葉だ。人は人から影響を受け続けている。その流れは生きている限り終わることは無いんだろうなあとあらためて実感する。

太宰は言った、少くとも恋愛は、チャンスではないと思う。私はそれを、意思だと思う。

かっこいい。しびれた。僕が付け加えるなら行動力と勇気ってところだろうか。小太郎は普段はあまり目立たない性格をしている。積極的になっている場面も少ない。しかし二人は中学校から高校へと一番大事な時期を歩む中、確実な意思をもって恋愛し生きていた。

ああ羨ましい。これを書いていて思うが、はっきりと意思なのだろう。意思をもたなければ。小太郎より長く生きている僕からすると人生自体もチャンスではないのだと思う。意思なのだと思う。

太宰は言った、人間とは恋と革命のために生まれてきたのだ。

これは有名。東京喰類の一巻でもこの言葉が引用されていたのが覚えている。その後のカネキくん(喰類の主人公)のセリフはこう続いていた。「僕はそう信じたい」

人間とは恋と革命のために生まれてきた。そして(自分の人生がそうだと)信じる。

これは私たちが明日を生きる理由、それに他ならないのではないだろうか。

太宰は言った、愛は、この世の中に存在する。きっと、在る。見つからぬのは、愛の表現である。その作法である。

きっと、在る。が太宰のこの世の中に対する希望を表していると思う。この言葉を残した太宰が最後に選んだ手段が心中だったのは残念でならないが、私たちはきっと、在る。という希望を持ち続けなければならないのだと思う。

僕が月がきれいをみていいなって思ったことがある。小太郎は「太宰は言った」で太宰のセリフを毎話、引用する。そのなかで最終話、このセリフだけは引用ではなかった。

「自分が好きな人が自分を好きになってくれるなんて、奇跡だと思った」